ら 行

 
      ら   
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らお【羅宇】
 煙管きせるの火皿と吸口を接続する竹の部分。  「―‐が傷んでこれをすげ替える。(紫檀楼古木)」

らおや【羅宇屋】
 羅宇のヤニを掃除したり、付け替えたりすることを業とする人。
  「―‐さん、ちょいと待っておくれ。(紫檀楼古木)」

らくご【落語】
 日本芸能の一。主に、登場人物の滑稽な会話を中心にした噺で、その結末に落ちを付けた一人話芸。
 古くは落し咄と呼ばれていたが、明治の中期から落語と呼ばれるようになった。

らくごか【落語家】
 落語を話すことを業とする芸人。はなしか

らくごかい【落語会】
 寄席以外で演じられる落語の会。独演会・勉強会・地域寄席・学校寄席など。

らくごかのそ【落語家の租】
 元禄時代のはじめに、申し合わせたかのように奇しくも登場した三人の話術家。
  江戸の中橋広小路を中心に活動した鹿野武左衛門
  京の祇園真葛ヶ原を中心に活動した露の五郎兵衛
  大坂の生玉社境内を中心に活動した米沢彦八をいう。

らくごきょうかい【落語協会
 寄席芸人が所属する二大協会の一。会長は十代目鈴々舎馬風。

らくごげいじゅつきょうかい【落語芸術協会
 寄席芸人が所属する二大協会の一。会長は桂歌丸。

らくごのそ【落語の租】
 日本最古の笑話集である醒睡笑せいすいしょうを書き下ろした安楽庵策伝あんらくあんさくでんをさす称。

らくやき【楽焼】
 千利休の指示で京都の初代長次郎が創始した茶器。
 豊臣秀吉から「楽」の金印を賜り、以来楽を家号とする。
 手捏ねてずくねで成形し低い火度で焼き上げた独特の陶器。

 
      り   
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りあげ【利上げ】
 1)利息を高くすること。
 2)質草の利息だけを払って期限をのばすこと。  「―‐をせよと申し伝えよ。(質屋庫)」

りゃんこ【両個】
 1)二個。二つ。
   「離縁状二本書いてくれねえか?―‐よ。(天災)」
 2)両刀を携えている武士。但しあざけった呼び方。

りょうがえしょう【両替商】
 貨幣の交換や、貸付を行う職業。両替屋

りょうがえや【両替屋】
 手数料を取って、ある貨幣を他の貨幣と交換する職業。またその人。
 質屋が両替屋を兼ねていた時代の名残で、後世になっても質屋をこう呼んだ。

りょうごく【両国】
 両国橋付近の地名。現在は東京都墨田区の東岸、もと東両国に地名が残る。
 西両国は、現在の東京都中央区東日本橋。両国広小路と呼ばれ、見世物小屋で賑わった。
  「―‐の橋の上は大勢の見物客で、(たがや)」

りょうごくばし【両国橋】
 大川に架かる橋の称。古くは大橋と呼称。武蔵下総の国界であったため両国橋の名が定着。
 江戸時代から川開きの花火の名所。  「―‐ぐらい子供だって知ってるよ。(十徳)」

りょうてい【料亭】
 日本料理を出す高級な料理屋

りょうててんびん【両天秤】
 1)一方が駄目でも損失にならないよう、双方と関係を付けておくこと。ふたまたをかける。「―‐をかける」
 2)釣り具の一。道糸に二本の鉤素はりすを取り付けるのに用いる天秤

りょうりぢゃや【料理茶屋】
 料理屋ちゃや。  「―‐万梅というのだ。(心眼)」

りょうりや【料理屋】
 客の注文に応じて料理を作り、酒席を提供する店。

りんず【綸子】
 繻子しゅす地に文様を織り出した絹織物。生糸で織り上げ、後に精錬する。  「―‐や繻子の振り袖を。(雑排)」

りんぼう【輪宝】
 古代インドの投擲武器。また、それを象った文様。  「朴歯ほおばの曲がった下駄に、―‐の鼻緒。(つよがり)」

 
      る   
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      れ   
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れいがんじま【霊岸島】
 東京都中央区新川一・二丁目の旧地名。隅田川河口の湿地帯で地盤が軟弱なところから、
古くは蒟蒻島と呼ばれた。
 寛永元年(1624)にこの地を埋め立て、霊巌寺が建立されたことから霊巌島と名付ける。
   「―‐の伯父さんのところへ。(宮戸川)」

れんが【連歌】
 一人が作った和歌長句に、他の人が短句を連ねる短連歌に始まる。
 やがて多人数または単独で、第三句以降を連ねる長連歌(鎖連歌)に発達。
 長連歌は第一句を発句、次句を脇わき、第三句以降を第三・第四と呼んでいき、最終句を挙句という。

れんく【連句】
 連歌の別称。特に複数の人が長句短句を交互に付け連ねるものを呼ぶ。

れんだい【輦台】
 客を乗せて大井川を渡すのに用た台。
 二本の角材に板を渡して手摺りで囲ったものが一般的で、数人で担いだ。

 
      ろ   
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ろ【絽】
 絹織物の一種。緯糸の目を透かせて織った夏の和服地。

ろうかとんび【廊下鳶】
 妓楼相方が来ないのを待ちかねた遊客が、廊下を歩き回ること。また、その客。
 転じて、用もないのに廊下をうろうろついたり、他の部屋を覗いたりすること。また、その人。
  「野暮なようだが―‐をしていると、(首ったけ)」

ろうきょく【浪曲】
 浪花節の略。

ろうじょ【老女】
 武家の奥方に使える侍女のうち、最上位の女。

ろくごう【六郷】
 東京都大田区の一地区。六郷川が河口近くで大きく蛇行し、川崎側に突出した地域。
 東海道の江戸最南端に当たる。

ろくごうがわ【六郷川】
 多摩川六郷付近から下流の称。六郷と川崎の境を流れ東京湾に注ぐ。

ろくごうのわたし【六郷の渡し】
 東海道六郷川崎を結ぶ、六郷川の渡し場。
 貞亨五年(1688)の洪水で六郷橋が流失以降、大正十四年(1925)まで続いた。

ろくごうばし【六郷橋】
 東海道六郷川に架かる、六郷川崎を結ぶ橋。
 貞亨(1688)の洪水で流失以降架橋は絶え、交通は六郷の渡しに依る。
 明治七年(1874)八幡塚村の元名主であった鈴木左内が有料の橋を建設。別名左内橋。
 現六郷橋の前身は大正十四年(1925)に架橋された。 

ろくじ【六時】
 一昼夜を六分した時刻
 晨朝じんじょう(卯の刻)・日中(正午)・日没(酉の刻)
 初夜(戌の刻)・中夜(亥の刻から丑の刻)・後夜(寅の刻)の称。

ろくしゃくぼう【六尺棒】 一行あらすじへ
 天秤棒。罪人を捕える時などに用いる堅い木材で作った長さが六尺の棒。

ろくじゅうろくぶ【六十六部】
 全国六十六箇所に一部ずつ納めて回るために書き写した法華経ほけきょう
 またそれを納めて回る行脚あんぎゃ僧。
 江戸時代には俗人も行い、鼠木綿の着物を着て仏像を入れた厨子を負い、
かねや鈴を鳴らして、家ごとに米銭を乞い歩いた。六部。
  「諸国を歩くが―‐。(山崎屋)」

ろくしょう【緑青】
 銅の表面に発生する緑色の錆。染料、顔料に使用。有毒と言われるが、無害に近い。
  「お互いの間に―‐がわいてらぁ。(ふろしき)」

ろくぶ【六部】
 六十六部の略。巡礼。  「―‐に天狗が憑いたのかい?(山崎屋)」

ろくろくび【ろくろ首】 一行あらすじへ
 首が非常に長く伸びる化け物。また、その見世物。

ろせん
 寄席楽屋符丁で男性器。

ろっかせん【六歌仙】
 平安初期の和歌の名人と言われた六人。
 在原業平ありわらのばりひら・僧正遍昭そうじょうへんじょう・喜撰法師きせんほうし
 大伴黒主おおとものくろぬし文屋康秀ふんやのやすひで小野小町おののこまち

ろっこうさん【六甲山】
 兵庫県神戸市北部にある山。東六甲山は標高931メートル、西六甲山は804メートル。

ろっぽんぎ【六本木】
 東京都港区の一地区。もと、麻布の一地名で、三十五区時代は麻布区六本木と称した。
 第二次大戦後、進駐軍相手の娯楽産業から歓楽街として発展。
 現在は外国大使館などが多い高級住宅地。


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