山形県指定文化財「大日如来坐像」南北朝時代・木造)


     延文5年(1360年)の作。法界定印(ほっかいじょういん)を結び、胎蔵界の大日如来である。
   大きさは人間が座禅を組んでいるごとくほぼ等身大であり、高さは78.5pである。

   寄木造(よせぎづくり)の一種で、全体が前後・頭胸部・台座部・両手等に分かれ、刳り(うちぐり)
  施された
割り矧ぎ造り(わりはぎづくり)」という手法で造られている。
   眼は
玉眼(ぎょくがん)といって、水晶を内側からはめ込んで押えて眼球となす精巧な造りになっているが、
  惜しくも右玉眼が欠落している。

   像の内側には作者や願主名等の墨書(ぼくしょ)があり、(墨書銘がある仏像では米沢で最古。)
  作者は
兵部法眼円慶(ひょうぶほうがんえんけい)式部法橋宗祐(しきぶほうきょうそうゆう)で、
  運慶(うんけい)などの流れを汲む(慶派の)、京もしくは奈良の正式な仏師であると言われている。


      
    大日如来尊    現在の大日如来堂(昭和49年に再建)

       (詳しい写真)

   大日堂は大正8年の米沢大火のために焼失してしまったが、幸いにも大日如来尊は、檀家の方等の
  協力により、寺の南側の田んぼに運び出され、無事難を逃れたのである。


   大日如来は、十二支の(ひつじ)(さる)生まれの守り本尊となっている。
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    *昭和63年(1988年)11月24日 米沢市有形文化財 指定
                             (米沢市民「暮らしの情報」→「文化財一覧」へ)

    *平成 8年(1996年) 5月31日 山形県有形文化財指定 (第55号)


   例大祭は、毎年7月7日〜8日です。 扉を開放しています。 (正月3日も) 
           …もっとも,年中30cmほど厨子の扉を開けていますので、いつでも見れますけれど



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