青 菜  (あおな)



 お屋敷の旦那が出入りの植木屋に、柳陰というなおしや鯉のあらいをご馳走してくれました。
 何でも「うまいうまい」と言う植木屋に気を良くしたのか、旦那は「菜をお上がりか?」と植木屋に訪ねます。
植木屋は「好きです」答えますが、菜を出すように言われた奥さんは「鞍馬より牛若丸がいでまして、その名を九郎判官」と言い、旦那が「それじゃ、義経にしておけ」と答えます。
 植木屋はその意味が理解できずにいると、旦那は菜は食べてしまったので「その菜を食らう判官」よしとけと言うのを「義経にしておけ」と言ったのだと教えます。
 感心した植木屋は家に帰って、自分の女房がそんな洒落たことが言えるか試したくなります。
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