品川心中 (しながわしんじゅう)
紋日
が近いのに金の工面が出来ない、品川の
宿場女郎
おさめはいっそのこと死のうと思うのですが、一人で死んだのでは「
移り替え
が出来ないから死んだ」と言われるのが悔しくてたまりません。
そこで、心中ならばと思い立ち、
馴染
み帳を
繰って
いき、相手に決めたのは貸本屋の金蔵という男でした。
品川の海へ飛び込む段になって度胸の決まらない金蔵を、おさめは
桟橋
から突き落とし、自分も飛び込もうとしたところを、店の若い衆に止められ、「金の工面が付いた」と知らされます。