明 烏 (あけがらす)
若旦那の時次郎が世間知らずの堅物なので、大旦那は心配です。
ある日大旦那は、お稲荷さんのお籠もりといつわって、源兵衛と太助の二人に、吉原へ連れ出してもらいます。
最初のうちはお籠もりと信じ切っていた時次郎ですが、やがて女郎買いだと気付き、帰ると言い出しますが、
「帰れるものなら帰ってご覧なさい。三人で来たのに一人で帰るのは怪しいと、大門で留められます」と脅かされ、仕方なしに泊まることになります。
ところが翌朝、もてなかった源兵衛と太助帰ろうとしても、時次郎はまだ敵娼の浦里と寝ていています。