長い冬眠から覚め2006年のオフショアゲームが
スタートした。大雪の影響のせいかメンバーの
冬眠期間が長く、例年より遅めの釣行となった。
毎年の恒例になっているアンフィニ−さんでの鱈
ジギングで顔合わせ。あいにくうねりが大きく、
釣りづらい状況だ。ファーストポイントで自分に
何者かがヒット、生命感の無い重いだけの感触
に座布団ヒラメを期待して水深180mから巻き上
げてようやく姿を現したのはなんともグロテスクな
5キロのミズダコだった。食べるのは好きだが生で
見るとあまり気持ちのいいものではない。ヤス、
サトル、ダイ、シンゴ、フトシも小ぶりな鱈、大型の
ドンコを釣り上げるがサイズ、数とも伸びずポイント
移動。佐藤船長が最後に賭けたポイントが大当た
り!シンゴが鱈の自己記録更新、酒井くんも絶好
調、ドンコ番長になりつつあったフトシも良型の鱈
を連発!サトルも当然のようにヒットし続け、前半
不調だった山口も調子にのってきた。遠藤さんが
最後にヒットして船中全員ヒット。しまいにヤスが
ミニスケソウ、ダイがグットサイズの沖メバルを釣り
終わってみると鱈24本、ドンコ10本、ミズダコ1、
スケソウ1本、沖メバル1とバリエーションのある
釣果となり2006年は何かがありそうな?幸先のい
い?スタートがきれたと思う。時折小雨が混じり、
ヒドイうねりの中、佐藤船長はじめみんなお疲れ
様でした。
ついに念願だった海外遠征に行ってきました。
今回はチームを離れて奥さんと2人旅。パスポート
の期限が迫っていることと、奥さんの旅行好きに
私の釣りを便乗させて今回の遠征計画が始まり、
釣キチ三太さんのオフショアミーティングで海外
遠征の経験豊富な遅沢さんとSEEDの小林さんに
女性と行くならパラオ!とアドバイスをもらい、自分
で下調べをし決定しました。ツアー内容はトレード
ウィンズさんにお世話になることにして準備万端!
のはずだったのだが急遽SIZEN CLUBさんから
出発日前日に取材依頼が入ってしまった。
重なる時はこんなもので、お世話になっている
SIZENN CLUBさんの依頼を断れないので再び
荷をバラし取材に臨んだ。が、結果は恐れていた
ボウズ!こんなこともあろうかと保険に同行させた
山口もまったく役立たずのボウズ!!初の海外
遠征前にそれだけは避けたかったのだが・・・(笑)
こればかりは言い訳しても仕方ない。取材内容は
SHIZENN CLUB 6 2006, vol.218のワラサ
ジギングベーシックをご覧ください。
4月6日(木)。仙台空港からコンチネンタルにて
12時15分出発。グアムでのトランジットを経て21時
にコロール空港着。ホテルに到着するとさっそく
サラガイドサービスの久米さんが翌日からの
打ち合わせに来てくれた。事前情報で聞いては
いたのだがまだキハダのサイズが小さいらしい・・・
そこでイソマグロ・グルーパーをジギングで狙い
ながら、キハダ・セイル・マーリン・GTを探そうという
ことに決定した。
午前中に釣りを切り上げ、午後から妻と観光という
計画だったのだが、埼玉から福地さんという女性が
アルバイトに来ていて車で妻をパラオ観光に連れて
いってくれることになり心置きなく釣りに集中できる
ことになった。
4月7日(金)。いよいよ待望のパラオでのオフショア
ゲームだ。パラオは時差もまったく無く体調も万全。
日頃の行いが良いので天気も快晴。船長のジミ−
と挨拶を交わして奥さんと福地さんに見送られSEED
の小林さんが70キロのキハダを釣り上げたのを
はじめ、数々のビッグフィシュがヒットしている
名ポイント、ぺリリュウ島に向かった。
スズキ4サイクル140PS×2の全開クルージングは
最高に気持ちがよかった。
本命のぺリリュウドロップに入る前に島裏のポイント
を探ってみることになり、すぐさまヒット!パラオでの
初ヒットはブラックフィンバラクーダ。1匹目にして
鋭い歯でジグとアシストのケブラーがボロボロ・・・
その後ぺリリュウドロップに移動してツムブリ・キメジ
を釣り昼食。昼食はパラオでの日本食の定番
ドラゴン亭の弁当でボリュウム満点!メニュー
から数種類選ぶことができる。ぺリリュウ島に上がり
ダイバー達と食べ午後からの作戦会議をしながら
休憩。船着き場のリーフでペンシルをキャストすると
カスミアジが2匹チェイスしてきた。いたるところに魚
がいる、素晴らしいところだ。
午後からはいきなりイソマグロらしきヒット!しかし
ファーストランでアシストのケブラーブレイク・・・
ちなみにケブラーは50号を仕様していたがあっさり
切れる。気を取り直してジグを投入し、底から20m
シャクリ上げたところでヒット!先ほどのアタリとは
比較にならず、凄まじい勢いでラインを引き出す。
約30mラインを出したところで一度止まったがすぐ
セカンドラン、ターボがかかりより加速の増した
セカンドランに数秒ともたずリーダーからブレイク・・・
今まで体験したことのない強烈な生命感を感じた
嬉しさとその正体を見れなかった悔しさとが混じった
なんとも言えない気持ちのままパラオ釣行初日は
終了した。
4月8日(土)。ぺリリュウ島まで2時間弱のクルージ
ング。天気は良好だが外洋に出ると風、うねりもあり
釣りをしやすい状況ではなかったがナブラに付いて
いる鳥の数も昨日より多く、雰囲気は良い。ちなみに
今回3日間ぺリリュウ島周辺で釣りをしたのだが、
毎回目視できる距離に当然のように鳥山・ナブラが
ある。ナブラ撃ちが大好きな私はやる気満々だった
のだが、「小さいボニート(カツオ)だから・・・」と久米
さんもキャプテンのジミ−も眼中にない。
本来ボニートも5〜7キロクラスらしいのだが2〜3キロ
と小さい。キハダといいカツオといいキャスティングで
獲りたかったターゲットの良型が影をひそめていた。
ナブラを形成している小型のボニートをベイトにして
いる大型回遊魚をジギングで狙うことにした。
カッポレ、ヒレナガカンパチといっても小型だが次々
と多種多様な魚種がヒットしてくる。潮はいい感じ
なのだが大型がこない・・・
風波が立ち始め、ウネリも大きくなってきたので風の
影響をうけない島影へと移動して一流し目、ついに
良型がヒット!浮いてきたのは推定10キロクラスの
サメ(グレイリ−フシャーク)だった。
サメはゲームフィッシュとしては最高だと話には聞い
ていたがその通りだった。ジグがボロボロ、リーダー
がザラザラになるのが厄介だが南国の海には歯の
鋭い魚が多いので仕方がない。
ジグを交換していると「セイル!」とジミ−が叫んだ。
ジミ−が指差す方向を見ると20キロクラスのセイル
フィッシュがジャンプを繰り返している。
すぐキャスティングタックルに持ち替えペンシルを
キャスト!約15投はしたと思うが反応は無く、釣行
2日目は終了。
妻と福地さんの出迎えをうけて帰港。その後サラ
ガイドサービスのオフィスでタックルを洗い、翌日の
弁当をドラゴン亭のメニューから選び、作戦会議。
ぺリリュウ島のドロップはダイビングでも名ポイントで
連日多くのダイバーが訪れている。明日は最後の
釣行になるのでダイバーが入る前に、という理由と
早朝に浮いている魚をグロー系のジグで攻めて
みたい、という理由で出船時間を早めてもらった。
ジミ−の都合しだいということだったがジミ−も早朝
出船を快く受け入れてくれた。
ホテルに戻り、シャワー、翌日のタックルの準備を
済ませた。港からサラガイドサービスのオフィスまで
徒歩2分、オフィスから今回宿泊したホテル・ウエスト
プラザマラカルまで徒歩2分。フィッシングだけなら
移動時間が5分以内だ。
夕食はドラゴン亭に行ってみることにした。ドラゴン亭
まで久米さん、福地さんが送ってくれるというので
お言葉に甘えることにした。ドラゴン亭のパラオ料理
・日本料理をパラオの地ビール・レッドルースターで
堪能した。パラオではコウモリがよく食べられている
らしく、メニューにもよく見受けられたが食べはしな
かった。帰りはドラゴン亭の送迎車でホテルまで送
ってもらった。どうやら久米さんがお願いしていって
くれたようで、何から何まで至れり尽せりだ。
4月9日(日)。今回のパラオ遠征最終日、朝マズメ
狙いで朝焼けの中出船した。本来最終日は妻と
パラオ名物!?のライトタックルゲームの予定だった
のだが、妻が疲れがでてきたので無理はしないと
言うので3日連続のペリリュウ島での釣行となった。
2日間妻のガイドをしてくれた福地さんもクルーとして
同船した。朝マズメを狙うならペリリュウ島に泊まる
のがいちばんいいのだが、一人旅ではないので
そこまで勝手はできない(笑)
ペリリュウ島に到着すると早朝ということもあり
ダイバーの姿は無く、雰囲気もいい感じだった。
1流し、着底から10m巻き上げてくると強烈なバイト!
しかしフックアップしない。回収してジグをチェックする
と指4本分の幅で歯型がキッチリついていた。
すると隣でシャクッテいた久米さんにヒット!
しかしアシストフックのケブラーからブレイク・・・
早朝ということもありイソマグロが浮いているようだ。
俄然期待しての2流し、着底から5mしゃくり上げて
きたところでヒット!しかしイソマグロのファイトでは
ない。すんなり浮いてきたのはアカマダラハタ・
12キロだった。イソンボではないといえ良型のハタの
ヒットは嬉しかった。写真を撮ってもらい、みんなと
握手を交わしての3流し、またまたヒット!
とにかくジグを下ろせばヒットという感じに嬉しさと
いうより驚きを感じた。
またしても底物系のファイトだがトルクでジリジリと
ラインを引き出して止まらない・・・
ロッドティップが海面に突き刺さり底から引き離す
ことができず根に入られてしまった・・・
約16分(久米さん計測)押したり引いたり試行錯誤
したが一向に根から出る気配が無いのでスプールを
抑え勝負にでたがリーダーからブレイク・・・
ブレイクした所から約1m、130ldリーダーがザラザラ
の状態だった。
システムを組み直し、気を取り直して同じポイントを
攻めるとまたまたすぐにヒット!
そこそこのファイトを楽しんでいるとシルバーの魚体が
浮いてきた。GT12キロ、不調だと聞いていたGTが釣
れ気分が良くなってきたところで休憩することにした。
今日は早朝出船でドラゴン亭の弁当が間に合わず、
久米さん特製のサンドイッチ。コーヒーもホットから
アイスまでといった気配りに驚いた。
最終日の後半はツムブリのサイトフィッシングから
スタート。水深30mラインに回遊するツムブリを狙い
撃ち。福地さんもジギングに初挑戦、久米さんに水深
を合わせてもらいリフト&フォールを繰り返していると
ヒット!だがバレてしまった。その後も「ヒット〜!」
「バレた〜!」の連発(笑)大興奮の福地さんでした。
ツムブリの猛攻をかわしボトムまでジグを沈めると
ヒット!と思ったがどうにも生命感が感じられない・・・
私も久米さんも根掛かりと判断してラインをカット
しようとしたとたん根掛かりが走り出し、一気に250m
もラインを出されてしまった。ジミ−も瞬時の判断で
根によるラインブレイクを防ぐため船を沖へと移動して
くれている。
数千mラインまで引っぱってもらい根によるブレイクの
心配は無くなったが、問題はシャークアタック・・・
ダイバー達から声援を受けながら必死のポンピング
を繰り返していると残り100mから観念したのか
無抵抗になった。
ファイトタイム21分(久米さん計測)で久米さんと
ジミ−が船上に引き上げてくれたのはニタリ(サメ)
だった。全長こそ約3mもあったがサメとは思えない
作り物のような可愛い目をしたサメだった。
時間ということもありニタリをリリースしたところで
終了となった。
今回の遠征で狙っていた30キロオーバーのキハダ、
イソマグロを獲ることはできなかったが勉強になり
楽しめた3日間だった。
妻の観光ガイドといい、クルーとして同船した最終日
の爆釣といい、妻と私にとって福地さんはパラオの
女神でした。
久米さん、何から何までお世話になりました、また
よろしくお願いします。