東源寺

東源寺。直江兼続夫妻と嫡子景明の位牌を祀る。

(写真:米沢の東源寺。直江兼続の母蘭子の実家尾崎氏の菩提寺。直江兼続夫妻と嫡子景明の位牌を祀る。)

米沢の東源寺は直江兼続の母蘭子の実家尾崎氏(泉氏)の菩提寺である。尾崎氏は信州飯山城主だったが上杉謙信に仕えた。蘭子の父、尾崎重歳の曾孫、尾崎重誉は直江兼続に従って置賜郡宮内城主となった。こうして東源寺も尾崎氏とともに飯山から当地に移った。のちに直江氏の菩提寺である徳昌寺が破却されて与板に戻った際、直江兼続夫妻と嫡子景明の位牌は米沢奉行の平林正恒と直江氏配下の与板衆によって東源寺に移された。与板衆は東源寺の檀家となり、平林の下屋敷が寄進されて現在地に東源寺が建てられた(1645年)。兼続夫妻の墓所は林泉寺に残るが、位牌は東源寺に残されたといわれる。また境内には天保から文久年間に作られた五百羅漢を安置する羅漢堂がある。