白糸の滝・仙人堂

源義経の家来、常陸坊海尊がこの地で義経主従と別れて山伏となり、ついには仙人になったという。仙人堂への渡し場から眺めた最上峡。

(写真左:源義経の家来、常陸坊海尊がこの地で義経主従と別れて山伏となり、ついには仙人になったという。)

(写真右:仙人堂への渡し場から眺めた最上峡。)

最上川船下りの名勝「白糸の滝」。

(写真:最上川船下りの名勝「白糸の滝」。)

最上川の名勝「白糸の滝」は最上峡四十八滝の中でも最大で年中水の絶えることが無い。白糸の滝近くに仙人堂がある。仙人堂(外川神社)は源義経の従者である常陸坊海尊を祀る。義経一行が平泉へ逃れる途中、この地で常陸坊は別れて山伏の修行を行い、仙人になったという。このため仙人堂と呼ばれる。白糸の滝、仙人堂は国道や鉄道の対岸にあり、今も船でしか渡ることができない。江戸時代の庄内と最上を結ぶ主要な交通路は最上川舟運であるが、陸路では最上峡の南の板敷越という難所の多い山道を越えなければならなかった。明治になって県令三島通庸が最上川沿いに磐根新道を開削すると主要交通路はそちらに移った。現在の国道47号の原型である。松尾芭蕉も「奥の細道」で白糸の滝と仙人堂に触れている。