林泉寺

直江兼続夫妻の墓。左が兼続、右がお船のもので同じ大きさになっている。林泉寺の門。上杉鷹山の家老竹股当綱の門だったという。

(写真左:直江兼続夫妻の墓。左が兼続、右がお船のもので同じ大きさになっている。)

(写真右:林泉寺の門。上杉鷹山の家老竹股当綱の門だったという。)

林泉寺は上杉謙信の祖父、長尾能景が1496年越後春日山に創建した長尾、上杉家の菩提寺である。のちに上杉謙信が幼少期、林泉寺の天室光育に学んでいる。上杉家の米沢移封の際、米沢へ移った。上杉家の藩主は御廟所に祭られているが、林泉寺には上杉景勝夫人菊姫など歴代米沢藩主正室の廟が置かれた。また上杉家分家や直江兼続、武田信清、水原親憲、甘粕景継など名だたる上杉家臣の墓も並んでいる。境内には上杉家の氏神春日大明神も祀られ、上杉鷹山が立志の誓詞を捧げている。直江兼続夫妻の墓については当初、直江家菩提寺の徳昌寺にあったが、1637年林泉寺と徳昌寺が僧録をめぐって争った結果、徳昌寺は破却され、直江氏の旧領与板に移転した。徳昌寺跡は林泉寺の管轄下に置かれ、兼続夫妻の墓所は林泉寺に改葬された。また兼続夫妻の位牌は配下の与板衆によって兼続母の実家尾崎氏の菩提寺東源寺に移されたが、林泉寺にも位牌が安置されている。