国分寺薬師堂

国分寺薬師堂五月八日開催の「薬師まつり」で出店される「植木市」の植木。

(写真左:国分寺薬師堂)(写真右:開催の「薬師まつり」で出店される「植木市」の植木。)

出羽国分寺は天平の頃、聖武天皇の命を受けた行基によって開山されたという。後に鎮守府将軍大野東人が伽藍を造営し、さらに慈覚大師が再興して天台宗となったという。その後も源頼義や藤原秀衡などが再興し、鎌倉時代になると寒河江近辺を領した大江広元が堂塔を修復した。さらに斯波兼頼(最上氏の祖)が出羽国按察使として山形に入部するとやはり堂塔を修復し、戦国時代には山形城主最上義光が天正二年再興し、山形城の鬼門擁護の霊場に定めたのだという。毎年五月八日には薬師まつりが開かれ、名物の植木市が出店し、賑わいを見せる。山形の植木市は「全国三大植木市」に数えられる盛大なもので、四百年以上の古い歴史を持つ。山形城主最上義光が大火で焼失した山形城下の緑を取り戻すために農民に呼びかけたのが始まりとされる。

護国神社

(写真:護国神社)

国分寺薬師堂の隣に初詣で賑わいを見せる護国神社がある。こちらは明治二年戊辰戦争で死んだ薩摩藩士慰霊のため創立され、以来山形県出身の戦没者の英霊を奉る神社として現在に至る。