砥石沢鉱山

砥石沢鉱山跡。辺りには素金万分という素掘金鉱の跡がある。鬼面石

(写真左:砥石沢鉱山跡。辺りには素金万分という素掘金鉱の跡がある。)(写真右:鬼面石)

南陽市金山の砥石沢金山では慶長年間に金が発見され、採掘が始められた。それ以前、金山は神山郷と呼ばれていたが金山村と改名したという。由来となった砥石沢鉱山は金山から川樋に抜ける山道途中にある。付近には寛永十九年(1642年)頃栄えた素金万分という素掘金鉱の跡がある。素金万分という名前は地金である素金、通貨単位の分(万分=一両)からきているという。

砥石沢金山が栄えていた頃、近くの鬼面石という巨岩の洞穴に鬼が棲み付き、旅人を襲って金品を奪い取っていた。鬼は七日に岩と岩に竿を架け、綺麗な着物を虫干しするという。それを見た者は長者になるとも盲目になるともいい、その岩を鬼面石と呼んだ。このような伝説が伝わっている。