封人の家

松尾芭蕉が「蚤虱 馬の尿する 枕もと」と詠んだ「封人の家」。

(写真:松尾芭蕉が「蚤虱 馬の尿する 枕もと」と詠んだ「封人の家」。)

封人の家(旧有路家住宅)は江戸時代、小国郷堺田村庄屋だった有路家の住宅兼役屋である。問屋と旅宿も兼ねており、創建当時の姿が残されている。元禄二年(1689年)五月十五日、松尾芭蕉と曽良の一行は梅雨時であったため、この有路家に二泊三日逗留し、この家を国境役人の家、即ち「封人の家」と呼んだ。有路家は馬産家でもあり、芭蕉の句も古来、馬産地であった最上の地域性をよく伝えている。

「蚤虱 馬の尿する 枕もと」