銀山温泉

最大の廃坑、銀鉱洞。中はライトアップされて美しい。延沢銀山の廃坑跡「夏知らず坑」。真夏でも十度に満たない冷気が吹き出てくる。

(写真左:最大の廃坑、銀鉱洞。中はライトアップされて美しい。)

(写真右:延沢銀山の廃坑跡「夏知らず坑」。真夏でも十度に満たない冷気が吹き出てくる。)

大正浪漫の香り漂う楼閣と街灯が素敵な銀山温泉。銀山温泉の奥にある白銀の滝。

(写真左:大正浪漫の香り漂う楼閣と街灯が素敵な銀山温泉。)(写真右:銀山温泉の奥にある白銀の滝。)

延沢銀山は康正二年(1456年)金沢の儀賀市郎左衛門に発見されて採鉱されるようになったが、一時廃鉱となる。天正二年(1574年)中野義時のために最上義光を呪詛した両所宮の宮司が銀山岩薬師に追放されたが、翌年軽井沢越で殺害された。天正年間、延沢満延が最上義光に従うようになり、銀山も再興された。最上義光が支配していた慶長年間(1600年頃)延沢銀山に温泉が湧出したのを坑夫が発見したという。銀山は寛永年間に最盛期を迎えるが次第に衰退し、元禄二年に大崩落もあって全山廃山となったという。代わって寛保年間になると温泉街が発達した。現在の銀山温泉は大正期の姿が残された趣きある温泉地で人気が高い。銀鉱洞など銀山の廃坑が多い東の一帯は昭和四年に田中豊氏によって白銀公園として整備された。その後昭和六十年、延沢城と山の神神社、そしてこの延沢銀山が国指定の史跡となっている。