転失気  (てんしき)



 寺の和尚が、往診に来た医者に、
転失気は有りますか?」と尋ねられ、
生憎ございません」と答えた和尚ですが、その実転失気の意味を知らなかったのです。
 知らないままにしておけば、またあとでまた同じことを医者に聞かれるだろうと思った和尚は、小坊主を呼び、門前の花屋へ転失気を借りに行かせます。
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