手紙無筆  (てがみむひつ)



 無筆な八五郎は、手紙が来るといつも隣の書生に読んで貰っていたのですが、きょうは生憎書生が留守でした。
 仕方なしに兄貴と呼ばれる男のところへ持って行きますが、実はこの男も無筆で、その上大変な知ったかぶりです。
 男は八五郎に探りを入れながら、当てずっぽうにその手紙を読んでいきます。    
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