粗忽の釘  (そこつのくぎ)



 引っ越しの当日、女房は早くに着いてあらかた片付けも済んだところへ、大きな風呂敷包みを背負った粗忽な亭主が大汗をかきながらやっと到着します。
 女房に「ほうきを横にしておくともめ事が絶えないから、釘を一本打っとくれ」と頼まれた亭主は釘を打つのですが、六寸もある瓦釘をことも有ろうに壁へ打ち込んでしまいます。
 「お隣に釘の先が出てて、着物を破いたりケガをしたりするといけないから」と女房に言われ、粗忽な亭主は謝りに行きます。

 同じ噺でも東京は粗忽の釘上方は宿替えという演題が付いています。

 別名 宿替え
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