小言幸兵衛 (こごとこうべえ)
のべつ小言ばかり言っている麻布古川町の家主田中幸兵衛のところへ、搗米屋、豆腐屋、仕立屋、鉄砲鍛冶が空き家を借りにやって来ます。
搗米屋には「振動で位牌が裏返しになる」豆腐屋には「子供が産めないような嬶ァとは分かれて来い」仕立屋には「お前が越してくると長屋に心中騒ぎが起きる」などと言い、空き家は塞がりません。
最後にやって来た鉄砲鍛冶は威勢のいい男で、幸兵衛に口を挟む隙を与えず一方的に自分のことだけ言い、啖呵を切って出ていきます。
現在演じられている小言幸兵衛に搗米屋を登場させる演者はほとんどいないようですが、搗米屋が登場する前半部分を搗屋幸兵衛として独立させた噺があります。
別名 搗屋幸兵衛