笠 碁  (かさご)



 囲碁友達が待ったなしということで碁を打ち始めたのですが、いつもの癖でつい待ったをかけてしまい、それがもとで喧嘩別れしてしまいます。
 三日も雨が続き退屈で仕方がない男は碁敵が恋しくて、相手の家に忘れた煙草入れを口実に、笠を被って雨の中を出掛けて行きます。
 それでも中に入るのが気まずく、家の前を行ったり来たりしていると、相手もまた退屈して外を眺めていたところで、彼の姿が目にとまります。

 将棋好き五代目志ん生は雨の将棋と改作しています。
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