穴子でからぬけ (あなごでからぬけ)
与太郎がなぞなぞで賭をしようと言い出します。
最初のうちは幼稚な問題を出しておき、そのうち掛金を多くして、
「太いのも有れば細いのもある。長いのも有れば短いのもあって、つかむとヌルヌルしてるものなんだ?」と言うと、相手の男は、
「ヘビと言えばウナギ、ウナギと言えばヘビという気だろう。それは両天秤と言って汚いぞ」とたしなめます。
「両方言ってもいいんだよ」と与太郎が言うので、相手が、
「じゃあヘビにウナギだ」と答えます。
演題から答は穴子とわかりますが、与太郎もののまくらや、余程時間がないときに使われる噺です。