今成 幸裕
1 はじめに
「パソコンなど使えなくても、私は何も困らない。」と、覚える気もなく、時々授業でちょこっと使うとき
くらいしかパソコンには触れることはなかった私だった。
3年ぶりに米沢に戻ってきた平成12年4月のこと。学校のパソコンに教育委員会などからの電子メールが
バンバン届いてくるのに驚かされた。
教頭の私の日課は、学校を開錠してパソコンのスイッチを入れることから始まる。メールもチェックする。
「これは送信・返信の方法も覚えなければならないぞ」と次第にパソコンを使わないでいることへの危機感に
駆られてきた。
2 とうとうパソコンを購入
7月、ついにノート型パソコンを購入。あんな高い物を買うことなど数ヶ月前までは全く考えていなかった
のに。家の一隅に設置し、インターネット回線にもつないでもらい、自分にも「メールアドレス」なるものを
いただいた。 imanari@ms3.omn.ne.jp である。
何かちょっと感慨深いものがあった。試しに、もらった年賀状の中に書いてあった友人のアドレスにメール
を送信してみた。そしたら、なんと翌日には友人からのメールが届いたのであった。
「電子手紙」なので、切手もいらずポストまで行って投函することもなく、ただ送信ボタンを押すだけで手紙
がやりとりできる。「ふむふむ、なかなか便利だぞ。」と筆不精の私。
3 インターネット
インターネットは実に奥が深い(パソコンそのものもだけれど)。
くもの巣のごとくリンクが張られてあり、どこまで果てしなく広がっているのか分からない。
面白くて、あっちこっちとインターネット上を渡り歩き、いろいろな場所に行ってみた。
(これをネットサーフィンと言うらしい。)
旅行したい場所を開き、その旅館の空き部屋状況を調べたり予約までできることにも感激した。
4 職場のホームページ
私の勤めている学校も、昨年の秋にホームページを作成し公開した。(校長の念願でもあった…。)
作成したのは、パソコンに堪能な〇〇先生である。2ヵ月後にはアクセス者数1000人を超えた。
(偶然にも1000人目は愛媛県にいる私の友人で、メールで連絡があった。…1月4日)
その2ヵ月後には、海外留学経験豊富な〇〇主査の協力で英語版も完成。
ちなみに、県内の小学校で英語のページがあるのはここだけらしい!?
学校の3学期もあわただしく過ぎようとしていたが、ここで新たな心配が出てきた。
それは人事異動である。ホームページ担当の先生は本校勤務8年でもあり、異動する可能性も高い。
もし転出してしまったなら、誰がホームページを更新していけるのだろうかという心配である。
今のうちに、ホームページ作成を引き継いでおかなければと思った。(校長先生も心配だったであろう!)
ちなみに、職場のホームページアドレスは、 http://educ.yonezawa.yamagata.jp/misawaw/ です。
5 個人のホームページ作成
何はともあれ、ホームページなるものがどういう仕組みになっているのか、何故クリックすると別のページ
につながるのか、とりあえず自分で作ってみるのが手っ取り早く覚えられる近道であろうという結論に達し、
ゼロからのスタートをした。
(頼みの〇〇先生は、自分で会得しなければ覚えられないと、教えてくれなかった。 …立派な先生だった!?)
練習とはいえ自分自身のページではかなり恥ずかしいので、まず材料のそろっている私が副住職をしている
寺のページを作成してみることにした。10年前に開山450年記念の冊子を作成していたので、そのときの
写真や資料を使えば材料には困らない。2月の3連休を費やし、どうにかそれらしきものを作った。(没頭!)
ジャンプやリンクさせる方法は「はじめて作るホームページ」という本を買ってきて、首っ引きで行った。
あれほど不思議だったページからページに一瞬で移動させる方法も知り、自分が作ったという感激を味わった。
当初はホームページ作りの練習用サンプルのつもりだったのだが、作ってみると結構な出来栄え?であった。
ここまでしたのだからと、勢いで公開することを決意。2月26日、記念すべき公開の運びとなった。
最初は、全くの白い紙に書いたものだったが、そのうち背景に色をつけたり、仏像調査の詳細を追加したりと、
今では9ページにもなってしまっている。 ( 注 ; これは手記を書いた、4月中旬の頃のことです。)
6 おわりに
パソコンを購入してから7ヶ月目にしてホームページを公開するなんて、私には全く考えられないことで
あった。
今でも分からないことだらけのパソコンであるが、それまでの私は「食わず嫌い」であったと思っている。
パソコンなどできなくても何ら困らない人もいるだろうし、また私のように職場での必要感に迫られている
人もいることだろう。 (始めるきっかけが結構大事だったのですね。あとは本人の意欲・意識?かな?)
私の寺のホームページなど、面白くも楽しくもないものですが、歴史や仏像などを調べている人には
ちょっとした参考になるかもしれません。
また、寺によっては大変楽しく、勉強になるページを作っている所がたくさんあります。
私もいつかは … と思っております。
もしよかったら、苦心の作をみてください。 http://www3.omn.ne.jp/~imanari/ 歳時記