この寺も、戦前までは他の寺同様に「仏供米(ぶっくまい)」という、秋の刈り上げ米(今はお包み?) をいただいておりました。ところが、終戦後の檀家の方も食に窮している現状を見、今の住職は 檀家に頼らず、「生活費は自分で稼ぐ」ということを宣言し、サラリーマンとして勤めに出ました。 今でも仏供米はいただかず、副住職も生活費は檀家に頼らず自分で稼ぐようにしております。 頂いたお布施収入のほとんどを灯明代や調度品などの、維持に還元させていただいております。 私有財産は何もありません(寺も土地も)。強いて言えば、テレビや車、洗濯機などの身の回り品 ぐらいです。私が寺を継がなければ別の住職が入寺し、余計な私は出て行かなければならないと いう運命にあります。 (例えで言えば、アパートの雇われ管理人と同じようなものかな!? まあ学校の「校長」と同じ) また、ここは寺独自に固定した葬式代はいくら戒名料はいくらということは、決めてありません。 しかし、寺だけの収入で生活しなければならない寺ならば、そういうことをしなければ寺や住職の 死活問題になるのかもしれません。(この寺は、サラリーマンの副住職の収入があるので、切実に そのようなことをする必要は今のところありませんが、もしあなたならば、どういう運営をしますか?) 現に、世の中には切実な寺もあります。寺は、住職の物ではありません。宗教法人という組織の 所有になっております。檀家の皆さんもその一員です。寺やその住職の面倒をみる等も原則として 檀家の援助によって成り立つものです。他に収入の道が無いのであれば、それが寺の維持管理の源になります。 本来はその援助によって、生活や衣や線香や各種修繕代などがまかなわれなければなりません。 昌伝庵の場合は住職の年金や私の給料があって、寺の維持管理経費等を支出しているわけです。 (今回このホームページで暴露してしまいましたが、この現実はだれにもあまり知られていないと思います。) 経済不況の現在。リストラや失業など、檀家の方もたいへんだと思います。 そして、寺についても一般論でなく、 米沢あたりの現実的な寺の生活にも深刻な所が多いと思いますが、どうでしょうか? 夫婦で公務員をしている人から、「坊主丸儲け」」とか、お盆のときに「かきいれどき」などと言われたことが あります。 この寺の年収は、公務員一人の年収の約4〜5分の1にも満たないのですよ。そこから更に灯明代などの 経費を支出していることを分かっているのでしょうか!? もちろん収入があれば所得税も払わなければなりません。 ちゃんと納税もしています。当然の話です。 事実を知らない人が、大都市辺りの寺や噂などを一緒にして、知ったか振りして無責任な事を言うことは許せません。 ちなみに、戒名についてですが、これは住職がつけます。この寺では「戒名料」というものは |