伝空海作  灰像 辯財天
  灰像座体(灰でできているもの)   御丈22.5p
 十五童子の中に弁財天が列しており、空海(弘法大師)の自作と伝えられている。

 背面に、左手の御手判があり、その中に

     
天長七年七月七日
     於江ノ島州弁辯天法
     秘密護摩
     一万座修行
     以其灰此形像ヲ作者也 空海


 と記してある。

 天長七年(830年)の作

 これは、宝暦13年(1763年)4月7日、
東町 藤間九兵衛氏より寄附されたものである。   [ 表 ]         [ 裏 ]

[注] ただし、これが本物(空海自作)かどうかという「真偽」については、未だ謎になっています。
    というのは、神奈川県立歴史博物館の話によると、空海の時代(774〜835)からずっと過ぎて、
    江戸時代に、信仰拡大のために形どりをして多数複製され、全国に頒布されたことがあったそう
    です。そのうちの一つが、江戸時代にこの寺に寄付され現存しているという可能性があります。
     鑑定については、大日如来調査の際や、訪問された郷土史家の方などにもついでに見ていた
    だいたのですが、いずれも首を傾げておられました。
     なお、詳しい方がおられましたら、是非いらしてみてください。

    ※
 この灰像弁才天が、山形新聞の「社寺漫歩」に掲載されました。(2003年1月18日)