眠りの部屋(2)

  眠りの基礎知識

       これから、快眠を考える上で最低限知っておくべき睡眠の基礎知識を簡単におさらい。

   睡眠のリズム

 @サーカディアン(概日)リズム

私たち人間はどうして夜になると眠くなるのでしょうか。それは、人間も含めて動物はみんな自分の体内に時計を持っているからです。脳内にある生物時計が、ほぼ1日周期のリズムをつくりだしています。このリズムは約25時間で社会生活上の1日24時間とのズレを昼夜のリズムに合わせて脳が自動的にリセットしています。時差ボケの発生と修正もこのリズムです。

 Aサーカセメディアン(半日)リズム

午後の一時期に眠気を誘う、ほぼ半日周期のリズムです。本来ならここで仮眠をとるべきですが、一般の社会事情はそれを許さないことが多いようです。

 Bウルトラディアン(超日)リズム

 覚醒から入眠して、睡眠の深さが深度1から深度4まで経過し、さらに深度2まで戻るリズムの周期約90分の間隔で繰り返すことになる。そこにレム睡眠とノンレム睡眠が発生します。

 日本睡眠学会睡眠の基礎知識より転載               

  高等動物の2種類の睡眠/ノンレム睡眠とレム睡眠

 大脳の発達が著しく、恒温性を確立している高等脊椎動物では、レム睡眠とノンレム睡眠が分化し、それぞれが異なる役割を分担している。この2種類の眠りがたくみに組み合わされ、睡眠状態は時間的にも内容的にもきわめて動的に構成されている。

レム睡眠(急速眼球運動/Rapid Eye Movement)とは、閉じたまぶたの下で眼球がきょろきょろと動くことを指す。体はぐったりしているのに、脳は覚醒に近い状態になっていて夢を見ていることが多い眠り。大脳を活性化する眠りであり、ノンレムを対比的に補完する。

ノンレム睡眠とは、レム睡眠でない眠りと言う意味で、いわゆる安らかな眠りである。浅いまどろみの状態からぐっすり熟睡している状態まで、脳波をもとに4段階に分けることができる。大脳を沈静化するための眠りで、レム睡眠と相互補完的な関係である。

     

             <日本睡眠学会睡眠の基礎知識より転載>                                

 2種類の異なる睡眠調節法/概日リズムとホメオスタシス

@時刻依存性の調節方式;脳内に存在する生物時計に管理されている一日を単位とするリズム調節で、外界の昼夜リズムや社会生活リズムが主時計の役割をして生物時計をリセットする。体外環境の安定した未来を当て込んで前向きにプログラムが設定されている。

A時刻非依存性の調節方式;先行する断眠時間の長さによって睡眠の質と量とが決定される。体内環境の変動した過去を振り返り、後ろ向きに保証(バックアップ)するプログラムである。

@、Aの方式は互いに協調しており、相補的な関係にあるが、本来生体が進化の過程で別々に獲得したもので、それぞれ独立に作用を発現する。そしてAの方式がより新しい高度の技術であり、より適応性に富んでいる。

        

                <日本睡眠学会睡眠の基礎知識より転載>

 睡眠のホメオスタシス

睡眠をコントロールする脳は、先行する睡眠不足量をもとに後続する眠りの量と質を決定している。 断眠後の睡眠には、不足量に応じて睡眠が質的にも量的にも大きく変化し、いわゆる「跳ね返り現象」が出現する。これは連続して覚醒していた時間が長いほど、深い眠りが多量に出現することになる。これは熟睡と呼べる状態の眠りで、寝入りばなの数時間のうちに最も優先的に配分され、睡眠不測の埋め合わせに大きな役割を果たしている。この事実は、生体に一定内容の睡眠が必須のものとしてプログラムされていることを示している。


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